また、農地の権利を必要としない畜産、施設園芸、作業受託会社等を加えた、いわゆる“農業法人”の数は、平成12年2月現在の法人農家7,914、農家以外の農業事業体5,272で、合計13,186法人となっています。
全国段階においては、平成8年8月8日、「全国農業法人協会」が設立され、農業法人の全国ネットワークとしての活動を進めてきましたが、「勉強会だけでなく、社会的に認知された団体として発展すべき」との議論を受け、全国農業法人協会の下に、社団法人化へ向けた検討会を設置し、検討を進めてきました。主な検討経過は下記のとおりです。 1. 平成10年2月19日、役員会等で「組織整備等検討会」の設置を決定 ・4月23日 [第1回組織整備等検討会] ・5月28日 [平成10年度通常代議員総会]で検討方向を了承 ・7月8日 [第2回組織整備等検討会] ・9月3、4日 [第3回組織整備等検討会] ・10月19日 [第4回組織整備等検討会](検討案のとりまとめ) 2. 平成10年11月4日、役員会等で検討会報告を確認 3. 平成11年2月19日、役員会・都道府県農業法人組織代表者会議 ・5月28日(金)の設立総会を決定 ・「組織」「政策」「事業」「設立」の4プロジェクトの設置を決定 4. 社団法人化プロジェクトの開催 ・3月25日(木)[組織プロジェクト] ・3月30日(火)[政策プロジェクト] ・4月16日(金)[事業プロジェクト] ・4月23日(金)[設立プロジェクト] 5. 平成11年5月11日、役員会・都道府県農業法人組織代表者会議 ・4プロジェクトの検討結果を了承 ・設立総会に提出する設立趣意書、定款、事業計画等案を了承・決定 上記のような検討経過を踏まえ、平成11年5月28日、東京・東條会館において、「社団法人日本農業法人協会設立総会」を開催し、設立趣旨書、定款等を決定するとともに、民法34条にもとづく社団法人の設立許可申請を行うことが満場一致で決議されました。 平成11年6月11日に許可申請を行い、6月28日、設立許可がなされました。
設立総会時に把握した会員数は、1,191会員でしたが、総会後の加入申込を含め、設立当初の会員見込み数は、1,213会員でした(平成14年4月現在、1,525会員)。
つまり、生産という1次産業、加工という2次産業、そして販売・交流という3次産業を複合した、「生命総合産業」あるいは「第6次産業」と表現されるような、新しい形の農業経営を実践している農業法人が増えています。善し悪しは別にして農業においても国際化と市場原理が進む中で、これら先駆的な農業法人の取り組みは、今後の農業経営の1つの方向であると考えています。
しかしながら、農業法人が社会的な期待に応えていくためには、まだ多くの解決しなければならない課題もあります。引き続きご支援をいただきますようお願いいたします。最後に、本協会の坂本会長がかねて持論として提起している「農業法人化推進の必要性」をご紹介させていただきます。 ・ 農業・農村も「家を経営単位」とした時代から「個人を単位」とした時代を迎え、これに対応するためには、「家(相続)」継承に代わりうる「農業経営の法人化」が必要である。 ・ 農業経営の継承は、「農地と経営を一体とした」継承システムの確立が重要であり、これを果たすには、「農業経営の法人化」が必要である。 ・ 農村の担い手付則と急速な高齢化対応策として、「農業経営の法人化」は有効な手段である。 ・ 「若者のニーズ(明確なルール)」や「女性の地位向上」に対応できる農業経営の確立を図るためには、「農業経営の法人化」が必要である。 ・ わが国の農業生産力は、「集落生産機能」である。課題は、集落農業生産機能の衰退にあり、これに代わりうるシステムとして、「農業経営の法人化」が必要である。 ・ 多様化した農業構造を明確にするためには「経営(専業)農業」と「自給(兼業・ホビー)農業」に政策を整理する必要があり、「経営農業」の確立には「農業経営の法人化」が有効な手段である。 ・ 農業が「産業として自立」するためには、経営規模の拡大、複合化、多角化が必要。さらに、計画、生産、販売、労務管理、経営記録、分析等の業務が必要であり、これに対応するためには、「農業経営の法人化」が有効な手段である。 ・ 農業経営の規模拡大・多角化等「家族で果たしうる経営能力」の限界を越える時代が来た。 ・ 農業経営基盤の整備において、その資金調達に「直接金融システム」を取り入れる時代が来る。これに対応するためには、「農業経営の法人化」が有効な手段である。 ◎しかし、「農業経営の法人化」は、農業経営の確立における選択肢である。 以 上